健康長寿とは、心身ともに自立した生活を送れる期間です。厚生労働省でも、健康を平均寿命までどれだけ近づけられるか取り組んでいます。
(厚生労働省e-ヘルスネット「平均寿命と健康寿命」)
そのなかで、いま注目を集めているキーワードが「フレイル対策」です。フレイルとは、虚弱を意味し、加齢により筋力や食欲が落ち、ココロとカラダの活力が低下した状態のことです。つまり足腰の筋力が衰えて、歩くのに杖が必要というイメージです。
高齢者におけるフレイルの発症率は、70歳代では20%程度、80歳以上になると35%近くで、75歳から一気に増加する傾向があり、寝たきりや要介護を防ぐには、早い段階でこの「フレイル」に気づき対策することが大切です。厚生労働省では、2018年度よりフレイル対策事業が本格的にスタートしています。
◯漢方薬をうまく使うことも有効な手段
たとえば『人参養栄湯(にんじんようえいとう)』には、12種類の生薬が入っています。ひとつの生薬にさまざまな成分があり、成分そのものの作用だけでなく、おそらくはいくつかが一緒に作用する機構があり、フレイル全体の改善が期待できると考えられています。実際に、高齢者の全身状態の改善事例が多く報告されています。また、フレイルには
動けなくなる
↓
孤立する
↓
うつになる
↓
認知機能に問題が生じる
↓
さらに動けなくなる
といったように、悪循環で症状が進行していく特徴があります。悪循環遮断への期待という面でも、漢方薬が評価されています。
◯現役世代から健康寿命への意識とフレイル対策を
平均寿命とともに健康寿命も延びてはいますが、その差は縮まっていません。ただ長生きするのではなく、健康で長生きをするために、まずは自分の体を知って、今できることから始めてみましょう。そして始めたら、次は続けていくことを目標に。“カラダづくりは一朝一夕にしてならず”です。
できるだけ早くから自分のカラダに責任を持ち、健康長寿への確かな道のためにセルフケアを続けていきましょう。
やはり若いうちから健康寿命を伸ばす努力は必要ですね。僕自身も漢方を取っていますが、尚更大切さを感じる記事で参考になります。ありがとうございます。